知る・楽しむ
夏バテ防止に牛乳?
免疫力は体力を消耗すると弱まる?
免疫は風邪ウイルスや病原細菌が体に侵入し、暴走するのを抑える。この免疫系は賢く、それだけに繊細である。夏バテで体力を消耗するとその働きは弱まってしまい、その結果、われわれは夏風邪をひいてしまう。牛乳は免疫の働きを高めてこれを防ぐ。そして夏バテを予防し、また回復させるのに役立っているのである。
熱帯夜の睡眠不足、夏バテには牛乳で!
熱帯夜が毎晩続くとついつい睡眠不足になりがち。また、炎天下で長時間働いていても、そして冷房による冷気と炎天下の熱気のなかを交互に行き来しても体力は消耗し、疲れやすくなる。体の抵抗力は下がりがちで夏なのに風邪をひいてしまう人も多い。このような状態を夏バテというのであろう。
意外に気付かれていないが、牛乳も夏バテ防止に一役買っているのである。乳はもともと哺乳類が自分の子を健康に成長させるための理想的な食であるといわれている。そのために、哺乳類が知恵の限りを尽くしたさまざまな有効成分が含まれている。牛乳もその一つである。
牛乳には消化されやすい栄養価の高いたんぱく質が含まれている。またトリプトファンというアミノ酸が含まれている。実はこのトリプトファンは, 脳のなかでセロトニンという化合物に変わる。このセロトニンには神経を鎮める作用がある。古くから、眠れない夜には牛乳という言い伝えは、このトリプトファンの精神安定作用のことを指すのである。トリプトファンは体の中でつくられないから牛乳から取る必要がある。暑くて眠れない夜には、さわやかな牛乳をすすめたい。
この牛乳に加えて、優れたたんぱく質を含むいろいろな動物性食品や、からだの調子を整えて、免疫の働きを高めるビタミンや、ミネラルを多く含む食品を組み合わせた食生活をしていれば、夏バテ対策は万全である。